歌舞伎 基本用語

見得(みえ)

物語の重要な場面や、登場人物の感情が高まった時などに、ポーズを決めて一瞬止まる演技。映像でのクローズアップやストップモーションのように観客の注目を集める効果がある。見得をきる多くの場合に、「バッタリ、バッタリ・・・」とツケと呼ばれる木を打ちつける音を出して、動きをより強調づけます。

隈取(くまどり)

顔の血管や筋肉などを誇張してみせる歌舞伎独特の化粧法の一種。主に時代物や荒事と呼ばれるジャンルで使われている。基本的に、赤い色は正義の味方、藍(青い)色は巨悪、茶色は物の怪の類、など役柄によって色分けされています。

荒事(あらごと)

元禄時代に生まれた豪快で力強い芸のこと。武士中心の江戸で好まれ、発展しました。「見得」や「六方」の演技、「隈取」や誇張された衣裳が特徴。市川團十郎家は代々荒事を得意とし、七代目市川團十郎は荒事を中心とした「歌舞伎十八番」を制定しました。

和事(わごと)

江戸で生まれた「荒事」に対し、元禄時代の上方で初代坂田藤十郎によって完成された、やわらかで優美な芸のこと。主人公の仕草や言葉がやわらかいのが特徴で、身分が高いにも関わらず、理由があって身をやつしている設定も多くみられます。

屋号(やごう)

大向うやファンが舞台の俳優へ声をかけるときの「○○屋!」のこと。江戸時代は武士以外は苗字を名乗ることができず、代わりに家系に縁のある屋号を使い、声をかけました。

大向う(おおむこう)

客席後方の場所(博多座では3階席後方)の総称。公演を何度も観劇するいわゆる通の席のことで、「○○屋!」「待ってました!」と声をかけること自体や、そのグループや個人のことも「大向う」を呼びます。屋号は俳優によって違う上、声をかけるタイミングやこの強弱など、実はとても奥が深い「大向う」。他の演劇にはない歌舞伎独特の風習で、舞台を盛り上げるためになくてはならない存在です。

時代物(じだいもの)

武家社会や公家社会を、江戸の風俗にアレンジして描いたもの。ただし、当時の武家社会を扱うことは禁じられていたため、時代設定を室町・平安などの江戸時代以前に、そして名前や地域などを置き換え、幕府の取締りをくぐり抜けて上演していました。例えば、「忠臣蔵」として有名な赤穂浪士の討ち入り事件は、『仮名手本忠臣蔵』という題目で室町時代の設定にし、登場人物の「大石内蔵助」を「大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)」に置き換えて上演していました。

世話物(せわもの)

時代物に対して、江戸時代の町人の生活や風俗などを扱った作品で、当時の現代劇のこと。
世間を騒がせた事件などをいち早く劇化して上演しました。この世話物の中でも特に写実的に描かれたものを「生世話物」と呼びます。

松羽目物(まつばめもの)

舞台の正面に大きな松を描いた板羽目を松羽目と呼びます。松羽目は、能の鏡板を模したもので、能・狂言の演目を歌舞伎に移行した作品で使われることから、この松羽目を使って上演される舞台を松羽目「松羽目物」と呼びます。有名なものでは『勧進帳』や『身替座禅』、『船弁慶』など。

一幕見(ひとまくみ)

歌舞伎公演は昼の部・夜の部で演目が異なり、それぞれ3~4演目上演されます。そのうちの一つの演目だけ見ることもできるのが「一幕見」です。「歌舞伎を試しに観てみたい」「あの演目をもう一度見たい」という方におすすめ。席は指定で10:00~博多座チケット売り場で販売されます。料金は演目によって異なります。

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