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今月のトコの博多座探検

2017年04月

浮世離れを楽しみましょ

今年は福岡では、天気が悪く、ようやく咲いたかと思えば

雨が降ったり寒くなったり、とお花見がほとんどできませんでした。

あーあ、残念。

 

しかし、そんな不完全燃焼の気持ちを今月の博多座は

取っ払ってくれますよ。

舞台上に広がる見事な桜を、

蒔岡家の花以上に美しい四姉妹とともに眺めて、ため息です。

 

今月の博多座は「細雪」。

原作は谷崎潤一郎

上演回数1500回を超えた名作です。

 

昭和十二年。

木綿問屋の老舗蒔岡商店は船場でも五本の指に入るといわれた名家。

京都の花見、夏の蛍狩り、箕面の紅葉、と華やかな暮らしぶり。

しかし、先代の放蕩と時代の変化により、内情は厳しいの。

 

蒔岡家の誇りと格式を重んじる長女。

芦屋に分家を構える次女。

縁談の決まらない控えめな性格の三女。

はねっかえりの四女。

と、様々な女性の生き方を見せてくれます。

 

戦争へと進む日本。

時代に振り回されながら、生き方を模索する女性たち。

こんな葛藤があって、今の私たちの自由があるんだな、

と、感じたわよ。

 

博多座では細雪は三回目。

今回平成29年の四姉妹は

 賀来千香子・水野真紀・紫吹淳・壮一帆

 

三女・紫吹淳さんがなんともかわいらしい。

控えめで、自分ではなにもできないお嬢様を演じるのですが。

彼女は、バラエティでもおなじみですね。

浮世離れした生活を実際にしていて

紫吹さんが登場したら、隣の席のご婦人たちが

「あら、この人、ばあやがなんでもしてくれるのよね」

「マネージャーさんのことをばあやって呼んでいて」

「そうそう、身の回りをばあやがお世話してるのよ」

と、ひそひそと。

 

そんな実生活もあるので、役柄の老舗問屋の箱入りお嬢様

という役柄がピッタリ。

セリフも「ふーん」「ふーん」という返事が多く

同じ「ふーん」でもそれだけで意思を表現するのがいじらしい。

 

博多座の初回と二回目は

平成15年 佐久間良子・山本陽子・沢口靖子・南野陽子

平成20年 大空真弓・山本陽子・紺野美沙子・南野陽子

が四姉妹でした。

 

同じ四姉妹でも、それぞれに違う細雪を楽しみました。

美しいということだけは、共通していますけどね。

 

で、今回は、忘れずにオペラグラスを持参しました。

なぜかというとお着物が素晴らしいのよ。

そこで着物や帯の柄などをよく見たいんだもの。

とくに着物の虫干しの場面など圧巻です。

 

あー、お着物っていいなぁ。

としみじみ。

客席にもお着物の方が目につきました。

 

浮世離れついでに、幕間の休憩時間には

いつもよりちょっと豪華な幕の内弁当をいただきましたよ。

 細雪



     華やかだけど、法事なのよ。グラデーションでキレイだわ


 『細雪』公演ページ


Profile:
コラムニスト。朝日新聞等でコラムを連載中。福岡在住。
著書「わたし主義でいく!」(講談社)
コラムニスト トコ。
tokotoko@tokodesu.com
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http://www.tokodesu.com
トコの『ハイパーコメンテーター日記』
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