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今月のトコの博多座探検

2013年10月

昔も今も、女の人生、いろいろあるよねっ・・・

今月は、「人生は、ガタゴト列車に乗って・・・」です。
うーん、タイトルが古臭いな、と思ったら、1989年菊田一夫演劇賞大賞を
主演の浜 木綿子さんが受賞した、という名作なのでした。

しかし、幕が上がったら、どんどん引き込まれる。

ストーリーは、夫に先立たれた女性(井上マス)が、3人の子を女手一つで育てながら、
いろんな仕事に挑戦して行き、様々な出会いがある、というもの。

時代背景が戦後だったりするのですが、そんなこと全く気にならなくなるくらい
現代に生きる私たちに共感することだらけ。
オンナの人生はつくづく、普遍的なものであるなぁ、と引き込まれました。

浜 木綿子さんは、ちゃちゃっと面白いセリフを言って、会場を沸かせる。
元祖、日本のコメディエンヌですね。
泣かせることはできても、笑わせることは難しい、とよく言われますが。
もう、大半は笑いっぱなしです。
なかなかこんな女優さんはいないと思います。
さらに、加藤茶さんとのやりとりの時は、8時だよ!全員集合をほうふつとさせる
面白さで大爆笑。

その浜 木綿子さんのセリフが早口なの。
きびきびとした口調で、スパッとした性格なのでしょうね。
でも、そのおかげで、ものすごく辛いエピソードや重苦しいエピソードもあるのですが。
例えば、自分の恋人がためたお金を盗んで、若い女と逃げたり。
わが子を、孤児院に預けたり、という切ない場面でも。

きっと、この女性は、乗り越えられるんだろうな。
あとくされとか、後悔とかせずに、前を向いて進んでいくんだろうな、
という希望的な雰囲気が伝わり、どんよりと暗くはならないの。

そっか、これで、菊田一夫演劇大賞受賞したのね、とひざを打ちました。

幕間にトイレに行ったら、泣きながらみんなトイレに並んでました。
トコも、個室に入って、涙をぬぐったわ。

ほどんどの女性客は、何かしら主人公に重ね合わせる部分があったのではないか、
と思います。
小姑との確執だったり、子どもへの思いだったり、身内との葛藤など。
そうそう、とうなずいたり、一緒に歯ぎしりしたり。

でも、主人公マスは、決して後悔をしないし、人を恨んだりしないんです。
ネタバレになりますが。
(名作なので、ご勘弁を)
貯金と自分の恋人を取って逃げた女すら、受け入れるのよ。
しかし、そういうことが積もり積もって、人からも助けられたりするんですよね。

その、ふところの深さに驚くとともに、ちっちゃい自分を反省させられたわ。
マスを見習って、明るく元気に前だけ見て生きていこう!と、決意したわよ。

浜さんも実生活では、香川照之さんを女手一つで立派に育て上げていらっしゃいます。
そんなことも、主人公マスと重ねてみてしまい、感動が深くなります。

最後なんか、「よく頑張ったね、これからも頑張って!」
と、マスさんに拍手していたのか、浜さんに歓声を上げていたのか、
混同しちゃうくらい一体となってました。

もちろん、私たちも。人生、今がゴールではありません。
これから先もまだまだ続くので、いろんなことがあるでしょうが。
マスさんを思い出して、乗り越えたいな、と思います。

ほんと、女性はいつの時代でもたくましく、生きてきたのね。

 

 

あはは、ドリフターズかよっ!!

Profile:
コラムニスト。朝日新聞等でコラムを連載中。福岡在住。
著書「わたし主義でいく!」(講談社)
コラムニスト トコ。
tokotoko@tokodesu.com
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トコの『ハイパーコメンテーター日記』
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