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今月のトコの博多座探検

2014年06月

船乗り込みに始まる『六月博多座大歌舞伎』

船乗り込みでにぎやかに始まった、6月の博多座です。
なんといっても、愛之助さんが、注目を集めてるわね。
テレビドラマでファンになった方もいらっしゃるかと思いますが。
愛之助さんの本業は歌舞伎、ステキなので、ぜひご覧ください。

夜の部を拝見しましたが。
演目は「恩讐の彼方に」「船弁慶」「鯉つかみ」
「恩讐の彼方に」は、大分県の耶馬渓が舞台。
皆さんいらしたことがあると思いますが。青の洞門にまつわるお話。
罪を償うために岩山をノミで掘り続ける僧の了海(市九郎)。父の敵を討ちたい実之助。
その二人が、ともにノミを握り…
というストーリーだが。
暗くて強固な岩に囲まれた洞窟の中で、二人きり会話が進む。
梅玉さんと翫雀さんの演技がこれまた素晴らしいの。
薄暗い中で、実之助の気持ちも変わってくる。私たちも静かに見守る。
真っ暗な中、こつん、と、小さな穴が貫通して、光がみえたときは、
客席中、はじけるような万雷の拍手よ。

そして、大掛かりな岩山のセットが、回り舞台で回転したら、
明るい外界が開けている。
こころがほどけるような、感動の作品だったわ。
近々、耶馬渓に行こうと思ったわよ。

さあ最後は「鯉つかみ」
まあ、鯉つかみ、の楽しいことといったら。
今の蒸し暑い時期にぴったりの、出し物です。
蛍が見られて、宙乗りがあって、本物の水を使うのよ。
まるで、アミューズメントパークかしら、と思うくらいに
「ワーワー」「キャーキャー」と歓声が上がります。

まずは、蛍が舞台上にピカピカ光り、巨大な鯉が、びょーんと出てきて、
愛之助さんが、ぐわーーーと飛んできて、水しぶきがバシャバシャ。
何じゃそれ、と思われるかもしれないけど、ホントにそんな舞台のよ。

舞台の上の池で、鯉の精と愛之助扮する志賀之助が
大立ち回りを披露するんだけど。まあ、これが、熱闘で。
退治したかと思いきや、鯉の精が、まだまだじゃーとばかりに、暴れだす。
上に下に右に左に、もがくものだから、池の水が客席まで飛んできて、
もう大変。
前方の席には、水よけに、透明のビニールシートが配られるのですが。
最後の場面はずっと、濡れないようにそれをかぶりっぱなし。
舞台の愛之助さんは、客席に向かってわざと水しぶきを上げようとして、
おちゃめなのよ。
いたずらな笑顔に、ラブリンファンは、たまりませんわっ!!

水を使った演目で、ちょっと濡れる程度はありますが。
ここまでびしゃびしゃにしてしまう演出は初めてだわ。
蒸し暑さが吹っ飛びますね。
最後は、ずぶ濡れの愛之助さんが花道を、六方で引っ込むのですが。
これがまた、変わった形の「泳ぎ六法」というんですって。
でもって、髪とか、ぐわんと勢いよく振られるので、花道の両側にも、
しぶきが飛んで、またキャーキャー。
トコも、ちょびっと、愛之助汁がかかって、むふふ、とテンション上がったわ。
客席を巻き込むラブリンパワーに、みんなラブラブでしたよ。

そうそう。
演劇で「かぶりつき」という言葉があります。前方の席のことを呼びますが。
これは歌舞伎から発した言葉で、水を使う舞台の時に、前方の客に
水よけの被り物を準備する。そこから「かぶりつき」という言葉が生まれたんだって。へぇ、知らなかったわ。
歌舞伎は、芝居の原点なのよね。

Profile:
コラムニスト。朝日新聞等でコラムを連載中。福岡在住。
著書「わたし主義でいく!」(講談社)
コラムニスト トコ。
tokotoko@tokodesu.com
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http://www.tokodesu.com
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