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今月のトコの博多座探検

2014年09月

ミス・サイゴンは進化していく

今月の博多座は、「ミス・サイゴン」。
1週間の上演なので、連日大入り満員。
ロビーでも「そうね、ミス・サイゴン見るのは8回目かな」
と、大ファンもたくさんいらっしゃったわ。 

トコも、何度も見ていますが、見るたびに感じ方が違うのよ。
それは、ダブルキャスト、トリプルキャストで、同じ作品でもそれぞれ演じ方も違いますし、
演出も少しづつ変わっているからかしらね。 

さらに、自分が観劇する際の、立ち位置の問題ですが。
キムに寄りそうか、はたまた、エンジニアの野望に同感するか、
いやいや、クリスの妻のエレンの気持ちも、気になるところですわっ。 

ヘリコプターが、どんどん迫力が増しているような気がしますよね。
その場面でも、うっかり、
「この時代に携帯電話があったら、こんな悲劇は起きなかったのかしら」
と、思いました。
10年前にミス・サイゴンを見た時には、このシーンでこんなことは思わなかったので。
自分の中でも、時代は、やはり移り変わっているんですよね。 

そうそう、今回、振り返って、じっくり考えたのですが。
日本でのミス・サイゴン公演は、大変な演技力が必要だってこと。
だって、役者が全員アジア人なのですから。
本来なら、米兵は、欧米人が、ベトナム兵は、アジア系が演じたら、
登場しただけで、一目瞭然なのよ。
というわけで、演出補のダレンさんは、
「日本でオールアジア人キャストを見た時に、これは大変だと思った。
白人の立ち方や動き方を説明したんだよ」
そういう稽古を通じてより一層、役柄を理解できたので、最終的には、
「心配は無用だった」
と語っていました。 

さらに、同じ演目でも、変化しているので、毎回新鮮で発見があるの。
変わるのはいいこと、ですよね。
「劇場は博物館じゃないから、作品は常に進化していなくてはならない」
と、振付のベンジャミンさんも。 

実は、歴史のあるものって、常に変わり続けているから、続いてゆけるんです。
老舗のお菓子屋さんに
「この味は、ずっと変わりませんね」と話したら。
「違います、時代に合わせて、微妙に変え続けているんです。
だから、今も愛されているんですよ」
と教えてもらいました。
へぇ、なるへそ。 

なので、ミス・サイゴンも、変化を続けて進化して愛され続けるのね。 

さて、この作品は、ベトナム戦争の落とし子である作品です。
ベトナム戦争が終わって、40年たちました。
作品に登場する、タムも40歳になるでしょう。 

トコは子どもの頃、ベトナム戦争のニュースをテレビで毎日見ていました。
そのころを実際に知っている世代、そして、歴史としてしか知らない
若い世代、大きな違いがあると思うけど、共通して理解できるのは、
戦争はたくさんに悲劇を生むということと、母親の愛はかけがえがない、
ということですよね。 

私は、子供のために、キムのような決断ができるだろうか。と、ずっと考えながら帰りました。


トコさんサイゴン

おやつはクロッカント。カリカリザクザクでワインにも合う

Profile:
コラムニスト。朝日新聞等でコラムを連載中。福岡在住。
著書「わたし主義でいく!」(講談社)
コラムニスト トコ。
tokotoko@tokodesu.com
トコ公式HP、劇的にリニューアル!
http://www.tokodesu.com
トコの『ハイパーコメンテーター日記』
http://gogo105.seesaa.net/
日経PCオンライン『新米モバイラーの、明日はどっちだ?』
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20060517/238215/

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