今月の博多座は、「めんたいぴりり」。博多華丸さん・酒井美紀さん主演です。
一昨年に、テレビドラマで放映され、大反響だったの。
平成26年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビドラマ番組で
優秀賞を受賞したんですって。その後、続編が放送されたりして。
盛り上がってます!!
博多名物として全国区の辛子明太子。
日本で初めて商品化販売した「ふくや」。その創業者をモデルにしたドラマよね。
なんと、ふくやは、辛子明太子の製法を公開したのよ。ふとっぱら!
それで、たくさんのめんたい業者ができ、辛子めんたいは多くの人たちに愛されるようになりました。このお話は、福岡では、小学校の社会科で習うらしいわよ。
しかし、残念なことに、トコは、そのテレビドラマを見ていなかったの。
しまったあ!!
おずおずと劇場に向かうと。
あれれ?いつもとロビーの雰囲気が違うぞ。
お客様に若い人が多いのでしょうか。にぎやかです。
劇場入り口には、昭和レトロな商店「ふくのや」が展示されていましたわ。
懐かしい店構えに、そうそう、こんなだったよね、と、気分は一気に昭和にワープ。
トコは、昭和34年生まれなので、リアルに昭和が懐かしいのよ。
そして、心配ご無用。テレビドラマを見ていなくても楽しめました。
でも、テレビドラマを見ていたほうが、より一層楽しめるみたいで。
開演前から、テレビドラマのファンの方でしょう。
「もう、泣くと思うけん、ハンカチ出しておくけん。」
「大吉さんも出るとかいな?」
など、声が聞こえ、めんたいぴりり、舞台版に対する期待が高まっております。
そして、幕が上がった瞬間にすでに、客席のボルテージは、上がっていて。
ゴリけんさんが登場してきただけで、笑いと拍手が起こります。
さらに、華丸さんが出てきた時は、腰を浮かせて、万雷の拍手よ。
客席と舞台と、一体になって、物語を作っていきます。
幕間には、徳永玲子ちゃんに会いました。
「優ちゃんの応援に来たんです」と。
「そうか、玲子ちゃんは、斉藤優さんとラジオ番組一緒にしているもんね」
そんなこんなで、一緒に仕事をしたことのあるタレントさんや
芸人さん仲間もたくさん見に来ているようです。
最後には、大迫力の山笠の場面が。
ひゃあ、驚いたー!!!本物の山じゃないですか。
ご家族やお知り合いの方でしょう、舁き手には、手を振って声援を送っていました。
自分たちが口にするなじみの深い辛子明太子。
その舞台化に、家族や知人が登場するなんて、ますます身近なものになりますよね。
舞台を見に来るというよりも、
「知っとう人が出とうけん、応援に来たと」
って感じでしょうか。
アンコールが終わり、幕が下りました。
そして、客電がつきました。
客席の電気がついたときは、「アンコールはもうありませんよ、終了ですよ」
という合図ですが。
なんと、だれ一人、客席が明るくなっても、席を立とうとしないのです。
そして拍手を送り続けたら、異例なことに幕が上がりました。
「まだありますけん、また来てください」
と、華丸さんのあいさつにまた拍手。
終演後には、まだまだお楽しみがありました。
劇場ロビーに展示してある「ふくのや」には、ゴリけんさんなど、演者が
降りきてくださるそうです。
(昼の部1回の日と、昼夜公演あるときは夜の部の終演後だそうです)
サービス精神たっぷりの「めんたいぴりり」。
最後の最後まで、幕が下りても楽しませてくれました。