まだ梅雨が明けませんが、一足先に博多座の中は
気持ちがカラッと晴れあがる、楽しい舞台が繰り広げられていますよ。
三婆が活躍する
『梅と桜と木瓜(ぼけ)の花』です。
三婆は
中村玉緒さんと、柴田理恵さんに武田鉄矢さんの三人です。
あれれ?と思ったあなた、その通りです。
武田鉄矢さんが女装して、おかん、という役を演じますの。
武田鉄矢さんは、博多座での初舞台「母に捧げるバラード」で
母イクと、青年てつやの二役を演じましたよね。
鉄矢さん扮するおかんの向こうに、あの時のイクしゃんを感じたのは、
トコだけではないでしょう。
そしてやはり、博多座は福岡ですから、武田鉄矢さんに対しては
おかえり~、という気持ちがあるのも感じますね。
そんな中、ご当地・福岡藩黒田家の御家騒動にからむストーリー。
劇中では、八女茶を飲んだり、
セリフに、小倉や若松、なんて地名も出てきてうれしかったわ。
そして、おかん、ですが。
今は長屋で暮らし、産婆、占い、護身術指導とよろず屋を営みますが、
昔は、忍びの者・くのいちだった、という設定。
なので、登場シーンから、背中の帯に木製ハンガーを装着してます。
ややや、武田鉄矢でハンガーといえば?
そうです。その通り。
刑事物語の片山刑事の必殺技“ハンガーヌンチャク”ならぬ、
“衣紋掛け護身術”として、披露されますので、そちらもたっぷりお楽しみください。
さあ、柴田理恵さんも、冒頭から、昔美人女優、として、
衣裳も動きも、飛ばしてますよ。さすが、ワハハ本舗です。
そして、柴田さんはテレビでは、よく涙ぐんでいらっしゃいますが。
博多座では、皆さんを、ジーンとさせるシーンもありますよ。
そして、中村玉緒さんです。
天然キャラクターで愛されていますが。
舞台でも、その天然ぶりを発揮。
花道に登場しただけで、客席から拍手が起こります。
そして、ほんわかした演技とその独特の間は、サイコーです。
パンフレットのお三人の対談によると。
玉緒さんは、ご自分で
「いまの76歳という年齢そのままに演じればいいということでしょうか」
とおっしゃっていたのを読んで、驚きました。
あのかわいさで、76歳なんですか!!
しかも、演技したり、セリフしゃべったり、すごおい!!!!
最近、トコは、歳のせいか、あちこちがいたい、とか、物覚えが悪いとか、
愚痴を言ってましたが。
玉緒さんのような方がいらっしゃるのですから、グジグジしていられないわ。
と、勇気をもらいました。
まだまだ公演は続きます。
ベテラン3人ですから、ますます息が合った
楽しい舞台になること間違いなしですね。

家に帰って、ハンガー回して真似したくなるよ!
『梅と桜と木瓜の花』ページ